今回は「ゴルフ初心者がスコア100切りするために必要な7つのスキルと練習法」のパットに関する事 その2です。
7つのスキルのうち、前回までの5つのスキルは練習場や自宅で練習をしてマスターをする事でしたが、残りの2つのスキルはラウンドで実践する事になります。
目標
パット その2でクリアする目標は、
その日の練習グリーン上で5mと10mの距離感を身につける事
です。
5mまたは10mの力加減をイメージして、2~3回素振りをした後にパットをして、目標の60cm以内にボールが集まれば合格です。
「一球だと難しいでしょうけど、二~三球を同じ条件で打てるのなら60cm以内なら余裕でしょう!?」という方は、次のスキルへ進んで下さい。
目標がクリアできそうにないという方は、ここに書いてある練習方法に従って、練習グリーンでパットの練習をしてください。
また、グリーン周りで距離を測る為の「歩測」についての説明がありますので、知識の無い方は併せて読んでください。
練習方法
練習方法は、
練習グリーン上で約5m間隔にティーを3本立てて、それを目標にパットを繰り返す事
です。
練習に必要なものは、ティーが3本とラウンドに使うボールが3~4個とパターです。
まずは練習グリーンに着いたら、グリーン上の外周部に近い場所で、10mくらいの直線距離が確保できるところを見つけてください。
グリーンの中央を横切るようにラインを取るのは、他に練習をしている人とラインが交錯するので、出来れば避けた方が良いでしょう。
グリーン上に約5m間隔で3本のティーを刺すと、両端の距離が約10mになりますので、その距離を折り返しで打って練習をします。
10mちょうどの力加減を意識して2~3回素振りをした後に、そのイメージ通りに打って、目標にしたティーの60cm以内にボールが集まれば合格です。
連続して3~4球クリアできれば、次は5mで同じ練習をします。
ティーは約5m間隔に刺してありますから、両端からは真ん中のティー、真ん中からは両端のティーを狙うようにします。
10mと同じく5mもクリアできたら練習の最後の仕上げに、自宅で行っている「50cm先の一点を通過させて2mまっすぐ打つ」練習を行ってください。
以上が練習方法です。
グリーン周りでの距離の測り方
練習方法に「5m間隔で3本のティーを刺す」とありますが、この距離を測る方法について説明をしたいと思います。
距離の測り方は「歩測」と言う方法を使います。
成人男性が、普通に歩いた歩幅の目安は「身長×0.45」だそうで、身長が175cmの方なら約78.7cmとなり、6歩の距離は約4.7mになります。
5mを測る場合は6歩では30cm足りませんが、歩幅はcmに変換する必要はなく、歩数をそのまま距離の単位としてラウンドをします。
先ほど説明した練習グリーン上の距離は「約5mと約10m」ではなく「6歩と12歩」の距離のパットになります。
グリーン周りのアプローチも同様で「12mのアプローチ」ではなく「15歩のアプローチ」としてラウンドをします。
アプローチのスキルのおさらいになりますが、12mのアプローチは、9番アイアンを使って4m先に落とせば、8m転がってくれます。
これを歩数を基準にすると、15歩のアプローチは、9番アイアンを使って5歩先に落とせば、10歩転がってくれる事になります。
このようにグリーン周りでは、メートルを基準にした距離ではなく、歩測した歩数を基準にラウンドをすると便利です。
パットの考え方
スコアにおけるパット数の占める割合は、平均40%と言われています。
スコアが120とすれば、パット数の目安は48で、スコア100を切る為にはパット数を40未満にすることが目標です。
このパット数を40未満という目標は、以下の点に注意してパットミスを無くせば十分クリアできると思います。
- 5m以内から3パットをしない。
- 5mから10mの距離では、3パットをなるべく減らす。
- 10m以上では4パット以上を出さない。
パットで狙って入れる事が出来るのは60cm未満の距離まで。
カップを中心とした直径1.2mの円の中に入れるのを目標にする。
目標は5mのパットと同じ。
この距離からの3パットを1つでも少なくする事を目指す。
4パット以上をしないためには、最初のパットを5m以内に寄せれば良い。
カップを中心とした直径10mの円の中に入れるのを目標にする。
パットは距離感重視
100切りが出来ないうちのパットは、距離感を重視します。
なぜなら、正確なラインが読めたとしても、100%カップに入るのではないからです。
レールのような機械を使って、ライン通りに同じ方向で同じ強さにボールを転がしても、グリーン面には砂や足跡で出来た3mm前後の微妙な凹凸が有る事に加えて、ボールが風の影響を受けたりするため、同じラインを通る事がほぼ無いからです。
すなわち「ラインが正確に読める」という技術は「狙った方向に狙った強さで打ち出す技術」を持っている事を前提にして、カップに入る確率が何パーセントか高くなる。という技術といえます。
ですから、まずは「狙った方向に狙った強さで打ち出す技術」から練習をして、その次にラインを読む事をどうするかを考えた方が良いと思います。
とはいえ、上りや下りなどの傾斜が解らなければ、パットの距離感に影響しますので、ラインを読む技術のかわりに以下のような情報を参考にしながら対応します。
- 備え付けのコースガイドを参考にする。
- 先に打った人がグリーン面に落としたボールの転がりをよく見る。
- 先に打った人のパットの転がりをよく見る。
コースによっては、コースガイドにグリーンの傾斜やラインを記載してくれている場合が有ります。
(C)http://plediagolf.com/
この図を見てわかるのは「傾斜とラインは、かならずしも一致しているわけではない」という事です。
パッティングラインの図ではまっすぐ書かれている場所の傾斜が、左右どちらかに傾いている場合がある事に気づくでしょうか?
理由は様々ですが、ラインは必ずしも傾斜だけで決まるのでは無いという事がわかると思います。
ですから、グリーンでは傾斜も重要な情報ですが、何と言っても一番確度の高い情報は実際にボールが転がる様子です。
他の人が先に打つパットだけに限らず、セカンドショットやアプローチなどでボールがグリーンに落ちてからどう転がったかも、よく観察してラインの参考にします。
フックするのかスライスするのか、上りなのか下りなのか、全くラインが解らないし、参考に出来る事が何もない。と言う場合は、カップに向かって、まっすぐちょうどの距離を打つ事だけを意識してください。
見た目で傾斜が解らない微妙なラインなら、曲がったり、上り下りが有っても、大きくカップから遠ざかる事はないはずです。
まとめ
最後にパットのスキルについてまとめます。
- 朝の練習グリーンでは2m,5m,10mの距離を打てるように練習する。
- カップまでの距離は必ず歩測をして、傾斜を加味したちょうどの距離を打つ。
- ラインは読むのではなく、コースガイドや先に転がった球を参考にする。
- 5m以内は60cm以内に寄せるつもりで3パットを出さない。
- 5mから10mでの3パットを出来るだけ減らす。
- 4パット以上を出さないように、最初のパットは必ず5m以内に寄せる。
以上になります。
当然ですが、パットを打つ時は「50cm先の一点を通過させてまっすぐ打つ」事も忘れないでください。
これらが問題なく出来るようになれば、スコア100を切る為に必要な40パット未満という基準は達成可能だと思います。
次はいよいよ最後になりましたが、コースマネージメントについて説明をします。内容は次回の記事を参考にしてください。