ゴルフ初心者がスコア100切りするために必要なコースマネージメント

今回は「ゴルフ初心者がスコア100切りするために必要な7つのスキルと練習法」のコースマネージメントに関する事です。

ティーショットのスキルから始めて、今回のコースマネージメントが身につけるべき最後のスキルになりました。

コースマネージメントでクリアする目標は、

「今まで身に付けたスキルだけで、スコア99以下でラウンドをする事」

です。

過去の私がそうであったように、ゴルフの経験が浅いうちは、このコースマネージメントについて多くの方が誤解をしています。

まずは、その誤解を解くために、ゴルフのスコアがどのようにして決まるかと、良いスコアを出すための考え方について説明をしたいと思います。

ゴルフスコアの公式

初心者向けのレッスン書でよく見かけるのが

「100切りをするためには、ダブルボギーペースの108でラウンドをする事を目指す」

というフレーズです。

なるほどそうなのか。と読み進めますが、ダブルボギーペースでラウンドできる方法はどこにも書いていないですし、そんな事が狙って出来るのであれば相当なショットの実力の持ち主なので、100を切るのに苦労をしていないと思います。

ゴルフは、各ホールでティーショットをしてからホールアウトするまでの打数を競うゲームです。

各ホールにはパーというプロゴルファー向けの標準打数が定められており、ティーショットからパットまで、全てミス無くこなせればパーでホールアウトできます。

ところがアマチュアは、ショットやパットでミスをしてしまうため、結果はパーよりも多い打数でホールアウトする事になります。

ですから、アマチュアのゴルフのスコアは、パーの打数+ミスをして損をした打数 という公式で求めることが出来ます。

そのうえで、ゴルフのスコアが非常に厄介なのが「奇跡が起こらない限り、ミスをして損をした打数は挽回が出来ない」という事です。

例えば、ティーショットがOBになると、前進してプレイング4から開始するコースがほとんどですが、そこからミスを挽回してパーを取るためには、そのショットを直接カップインさせる奇跡を起こす必要があります。

つまり、OBをした時点でダブルボギー以上がほぼ確定で、そこからグリーンに乗せれず、アプローチでミスして、4パットして・・・とミスを重ねれば、最終的にはとんでもない大叩きなってしまいます。

ミスショットの中には注意すれば防げるものもありますが、ほとんどは自身で思ったように打てず不本意に出てしまうものです。

ミスが同じホールで二回以上連続する事もあれば、全く起こらない事もあるわけですから、18ホールを同じスコアのペースでラウンドするというのは、心がけても不可能な事です。

ですから「ダブルボギーペースでラウンドする」などという考え方は捨てて、ミスをして損をする打数が出来るだけ少なくなるように、18ホールの全てのショットとパットでミスを出さないように気を抜かずにラウンドをする。という考え方が重要になります。

ミスの種類と損をする打数

以下の表は、ミスの種類と損をする打数の一覧です。

No. 損する打数 ミスの種類
1 2.5 以上 ガードバンカーに入れる(出せない打数分をさらに加算)
2 2 以上 その他のバンカーに入れる(出せない打数分をさらに加算)
3 2 OBを出す
4 1 以上 トラブルショット(深いラフ・林・急斜面)(出せない打数分をさらに加算)
5 1 以上 ピンまで30Y未満のアプローチを連続二回以上打つ(以降の打数を加算)
6 1 以上 5m以内からの3パット目(以降の打数を加算)
7 1 以上 4パット目(以降の打数を加算)
8 1 チョロ、ダフリなどで想定した飛距離の75%未満
9 1 池に入れる。

この表は、今までの記事の内容から全てのスキルを身に付けた人がラウンドをした際に、おそらく損をするであろうと想定した理論上の打数です。

例えば、表ではガードバンカーに入れると2.5打以上の損をすることになっています。

OBや池と違って、ガードバンカーはルール上の罰打はありませんから、入った事で2.5打の罰打が加算されるという意味ではありません。

ガードバンカーに入れて、うまく処理できずに難しいアプローチやパットを残すなどをした結果、平均で2.5打スコアを損してしまうという意味です。

ミスには、自動的に清算されるものと、その状況から脱出しない限り損をし続けるものの2種類が存在します。

表中の損する打数に、「以上」と付いているものは精算されないミスです。

例えば、OBを出した場合は、罰打で2打を損した時点で清算されるので、気分を切り替えて次のショットに挑めばよいのですが、ガードバンカーに入れたとなると非常に厄介です。

ガードバンカーに入れた時点で2.5打の損をして、一発で出せない場合はその打数分が加算されますし、トップしてOBを出せばさらに2打加算の上に、また同じバンカーから打ち直しという永遠に損をし続ける状況が続きます。

そしてミスは、状況によって複合する場合があります。

例えば、大ダフリをして目の前の池に入れてしまった場合などは、表中の8と9のミスが複合しているので、合計で2打の損になります。

今までのラウンドを振り返って、大叩きをしたホールの状況を思い出してください。

表の中のミスが複合して発生しているか、何度も連続で起こしたかのいずれかではないですか?

スコア100を切る為には、18ホールのパー72に加えて、損する打数を27以下にする必要があり、1ホールあたりでは1.5打以内に抑える必要があります。

OBを出すかバンカーに入れると一発でその1.5打をオーバーしますし、清算されないミスを出してしまったら、確実に一回でその状況から抜け出す必要が有ります。

こうして考えると、各ホールでミスをして損をする打数がプラス2打のダブルボギーペースではなく、スコア100を切る為には18ホールの全てのショットとパットでミスを出さないように気を抜かずにラウンドをする事が必要という事が改めて理解できると思います。

誤解を解くために前置きが長くなりましたが、次は本題のコースマネージメントについて説明をしたいと思います。

コースマネージメントとは?

コースマネージメントとは、打つ方向と距離とクラブを選択することで、ミスショットが出る確率を出来るだけ下げたうえで、ミスショットになっても損をする打数が少ないところを選んで打つようにベストな選択をする事です。

加えて、精算されないミスをした場合には、一回で確実にその状況から抜け出す方法を選択する事です。

コースマネージメントはいくら優秀であっても、本人の意図しないミスショットが出る事は防げません。

コースマネージメントで出来る事は、ミスショットが出てもOBにならないように狙いを広くとったり、池やバンカーに絶対届かないクラブで打ったり、トラブルからは安全かつ確実に一回で抜け出す方法を選択する事くらいです。

特に、スコア100を切るためには2打以上の損をする状況になる、バンカーとOBを徹底的に避ける事が重要です。

そのために必要なコースマネージメントでの知識と考え方をまとめたものが以下になります。

ミドル、ロングホールのティーショットでの考え方

フェアウエイの真ん中やIPフラッグを狙ったのでは、ナイスショットをしないとOBになってしまいます。

まずはOBを出さない事を考えて、左右のOBゾーンもしくはコースの端との中間を狙います。

運悪くそこににバンカーや池、トラブルショットの場所が有る場合は、狙いをフェアウエイ側に避けた上で届かないように軽めに打つようにします。

上の写真を例にすると、230Y地点の赤いIPフラッグやフェアウエイ真ん中を狙ったのでは、右に出たらOBになってしまいます。

この場合は、左側手前のフェアウエイバンカーの右端が狙い目です。

距離のあるショートホールのティーショットの考え方

7番アイアンで届かない距離のあるショートホールは、ドライバーを持って1打でグリーンに乗せようと考えるのは非常に危険です。

200Yのパー3はかなり難しいですが、200Yのパー4だと思えば超サービスホールです。

まずは、7番アイアン以下で届く場所に安全に刻める場所が無いかを探します。

フェアウエイ、ラフ以外にレディースティーやその周辺など利用できる場所は何でも使いましょう。

距離のあるセカンドショットでの考え方

OBやガードバンカー越えのショットは厳禁です。打った次のショットがガードバンカー越えになる位置を狙うのも厳禁です。

使用するクラブは、平坦かつフェアウエイか浅いラフであれば7番アイアンで、それ以外は9番アイアンかPWなど使います。

クラブが大きい、ライが悪い、傾斜が激しい、と悪条件が重なるほどミスショットの確率が増えていくので、悪条件に比例して番手を下げてスイングを小さくするようにすればミスショットの確率が低くなります。

練習したクラブと持っているスキルしか使わない

今までの記事通りに練習をしたのであれば、練習して使えるクラブは、ドライバーと7番以下のアイアンとウエッジにパターだけだと思います。

ティーショットでミスしたので距離を取り戻そうと、練習していないフェアウェイウッドを持ち出したりするのは、さらなるミスにつながるので厳禁です。

清算されないミスからは確実に一回で抜け出す

バンカーなど清算されないミスは、リスクが少ない方法で確実に一回で抜け出す方法を選択します。

パターで転がして脱出、アプローチと同様に4m先に落とす、ハーフショット、フルスイングの順でリスクが高くなります。

例えばバンカーでは、目玉になっていないなら、パターで転がして脱出できるようなアゴの低い所を探して、そこから抜け出す事が一番確実な方法です。

狙う方向には、バンカーやOBなど更なるトラブルが待ち受けていないか注意をします。

確実にスコアを短縮するための方法

以下は、コースマネージメントとは直接関係が無いかも知れませんが、100を切る為に重要な事ですので、最後に少しだけ触れておきたいと思います。

ラウンドをする際は、スコア以外に出来れば各ショットの記録をつけるようにします。

ラウンド後にその記録を振り返って、ミスをして損をした打数を確認する為です。

出来れば何ヤードの地点からどのクラブで打ってと言う詳細な記録を残したいところですが、ラウンドをしながら記録を取るのは大変な作業だと思いますので、最低限、以下のような事が解る記録で良いと思います。

・ティーショットは思うようなところに運べたか?
・セカンドショットは思うようなところに運べたか?
・ショートゲームは番手通りの距離を打てたか?
・アプローチを2回打たなかったか?
・パットは2mまっすぐ打てたか?
・パットの距離感は合っていたか?
・悪いコースマネージメントが無かったか?

ティーショットからホールアウトするまで、どの地点で何打損をして、原因は何だったのかを振り返るようにします。

そうして、100切りする為に必要な7つのスキルのうち何が足りなかったかを分析すれば、次回のラウンドまでに集中して取り組むべき練習課題が見えてきます。

ラウンドのペースが月いちで練習が週2回程度でしたら、次回のラウンドまでの練習課題はあれこれ手を広げずに一つの課題に集中して取り組んでください。

また、スコア100を切るまでは、難しいロングアイアンやフェアウエイウッドの練習やバンカーショットの練習は、まだ必要ありません。

今までの記事の7つのスキルだけを集中して練習し、スコア100を切ってからそれらの難しいショットの練習をした方が良いと思います。

スケートでは、初めて靴を履いた人がいきなり三回転スピンを練習するような無謀な事はしないはずですが、ゴルフではそのような無謀な練習をしている人をたくさん見かけます。

難しい練習をしてフェアウエイウッドが打てるようになっても、グリーン上で4パットをするようでは意味が有りません。

さいごに

以上が「ゴルフ初心者がスコア100切りするために必要な7つのスキルと練習法」の全て内容です。

「たったこれだけの事を教えてくれて、少し練習すれば簡単に100が切れる方法があるじゃないか!なんでゴルフが上手い人達はこういう方法を誰も教えてくれないのか?」

以前の私はそう感じていましたが、この文章が同じような苦労をされているどなたかの役に立つ日が来ることを祈っています。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

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コメント

  1. そら より:

    MASSYさん
    こちらの100切りするためにシリーズを参考にさせて頂き、ようやく100切り達成できました!
    また、コメントまで頂きありがとうございます!
    驚きと共にすごく嬉しかったです!
    (*゚▽゚*)

    • massy より:

      こんばんは。コメントありがとうございます。

      重ね重ねになりますが、100切り達成、本当におめでとうございました。

      最初にred_isleさんのブログのコメント欄でのそらさんの意見を拝見した時は「書いた本人よりも、私の記事の内容に詳しい人がいる!」と本当に衝撃を受けた事を今でも覚えています。(笑)

      私もまた、そらさんのブログにお邪魔すると思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。